看護業界の課題としてあるのが、看護師のワークライフバランス問題だ。看護師がワークライフバランスを保つためには、十分な人員が職場にいることが前提となる。しかし、看護師が不足している職場は多い。そうなると、看護師一人ひとりがゆとりを持って無理なく業務に臨める環境を整えることは難しくなる。特に特殊な技術を持つ看護師となるとさらに数は少なくなり、余裕のある人員配置は難しいだろう。
そのような状況の中でも、ワークライフバランスを保つための試みをそれぞれの病院で行っている。短時間勤務の看護師を増やしたり、潜在看護師を獲得しやすくなる待遇を作ったりなどの試行錯誤を試しているのだ。また、ワークライフバランス問題として職場での理解も重要な問題だろう。働くことが重要だと考えている人が多い職場では、プライベートを重視するとトラブルになる。子供の授業参観で休みをもらおうとして休めないということもあるのだ。そのような職場では意識改革が大切になる。
職場では、ワークライフバランスを大切にできる環境づくりを行うことを宣言し、すべての職員がワークライフバランスを大切にするために何が必要になるのかを話し合うことが大切だろう。そのための研修などを全員が受けて、ワークライフバランスについての知識を学ぶ必要もあるだろう。ワークライフバランスという言葉自体を知っていたとしても、具体的にどういう取り組みでワークライフバランスを大切にできるかを知らないという人は多いのだ。研修などを受けて学ぶことで、実際にするべきことを職場の全員が理解することが重要になるだろう。
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